身体のケアの為に、20年以上通ってくださっている患者さんがいます。
毎月ケアの為に通ってくださってる患者さんは、痛みや辛さに敏感になり、ちょっとした痛みであっても気になるようです。
ケアに定期的に来ている方は、痛みの原因である萎縮(筋肉)がゆとり(可動域)に変わってくれるのが早く、短時間で症状を取ることができます。
それを知ってるためか、何かあると直ぐに治療に来られます。
症状は、身体に大きなゆとりが生まれるチャンスでもあるのです。
萎縮の真逆にあるのがゆとりです。
萎縮がゆとりに変われば、結果的に可動域が増え、それに合わせた本来の動きが出来るようになります。
痛みは信号ですから、感じたら直ぐに取らなければなりません。
ケアについて順番に説明していきます。
(1)庇う
痛みがあると、そこに負荷を掛けないように庇ってしまいます。
庇うことでバランスは崩れます。
バランスが崩れるということは、身体に対しての負荷の掛かり方が変わります。
何でもなかった箇所に負荷が掛かるようになることで、痛みは移動するのです。
患者さんの特徴として痛みは我慢できるので、鈍感になってしまってる方がいます。
特に男性に多いようです。
痛みに対して我慢強いというのか、鈍感というのか、これは何も誉められるようなことではありません。
痛みに対して我慢に我慢を重ねた結果、どうしようもない状態にまでしてしまい、それでも症状に対して軽く考えて治療に来られる方が一番困ってしまいます。
痛み始めで来られたのなら一回の治療で痛みを取り除けるか、またある程度の改善は見込めるでしょう。
痛み始めてから月日が経ってしまっていると、中々そんな簡単に取り除けるものではありません。
痛みの原因は、身体に掛かる負荷が原因でゆとりを奪いながら成長した萎縮なのです。
萎縮が強まると伸縮が出来なくなります。
伸びなくなった萎縮を伸ばすことで痛みになるのです。
(2)環境の変化
筋肉は敏感で、身体に掛かる負荷は靴や洋服が変わっただけでも変わります。
椅子や枕が変わっただけでも変わりますし、引っ越したり住む環境が変わっただけでも身体に掛かる負荷は変わるものなのです。
例えば毎月、治療に通われている方が長年勤めてきた会社を定年退職し治療に来られました。
そうしたら、身体が全く違うものになっていたなんてことは沢山経験してきました。
それまでの習慣となってきた負荷の掛け方の環境が変わり、違う負荷が掛かり続けたことで新しい環境に適した体つきになってしまうのです。
(3)温暖差
札幌で治療をやっていると、冬と夏とでは患者さんの身体が全く違うことがわかります。
冬は寒い為、身体に力を入れて防寒します。
夏は身体に力を入れて防寒する必要がないので、筋肉が弛緩します。
冬の時期に身体に力を入れ掛け続けてきた負荷が、筋力が弱まることで大きく強く掛かってしまいます。
そうなると、夏になって温度が上がったとしても筋肉が弛緩しなくなってしまいます。
歳をとり筋力が弱まると身体に掛かる負荷が増えてしまう為、萎縮が強まり筋肉の伸縮が出来なくなってしまいます。(歳を取ると身体が固くなる理由)
(4)間違った運動の仕方
調子が悪くなったりすると、「 健康のために、運動しなくちゃ!」といまだに考える人がいますが、これは間違いです。
普段の身体の使い方(歩き方、座り方、寝方)が悪い方が運動をやったところで、体調がよくなるわけがありません。
逆に身体を痛め付けてるに過ぎません。
身体に対しての間違った負荷の掛け方は関節を傷めます。
(1)でお話したように傷めた結果、庇うようにして痛まないところを使うようになり、関節の可動域を奪っていくのです。
骨格は使い方に合わせるように変異していきます。(筋肉は負荷が掛かると萎縮します。萎縮は負荷が掛かり続けることで他にあったゆとりを奪いながら成長していきます。成長し大きくなった萎縮が骨格や関節に圧を掛け変異させるのです)
普段間違った負荷の掛け方をしている方が、運動してる時は正しい使い方をしてるはずがありません。
結果、癖も成長していくのです。
【 起こす、剥がす、伸ばす 】
関節に身についた癖を取り、筋肉を伸ばし、身体に必要な可動域を取り戻す治療法がわかばやし式筋肉整体なのです。